はじめに
この記事を読んでもらいたい人
・普段スーツを着ないため、お手入れが方法がわからない方
・お気に入りの1着を、少しでも長く、綺麗に着続けたい方
・クリーニング代を節約しつつ、毎日ビシッとした清潔感を保ちたい方
いよいよ3月。この時期は、入学や入社を控えた方はもちろん、部署移動や転職を機に、心新たにスーツを用意される方がぐっと増える季節です。
慣れないスーツ選びはそれだけで大変なものですが、実は大切なのは「買った後のこと」。 せっかく手に入れた一着も、扱い方ひとつで寿命が大きく変わってしまうのをご存知でしょうか?
スーツは、ほんの少しの知識とメンテナンス習慣があるだけで、驚くほど長持ちし、清潔感を保つことができます。
そこで今回は、店頭でも特にお客様から質問が多い「スーツと靴の正しいメンテナンス方法」をプロの視点でわかりやすく解説します。今回は簡単にできることや考え方に絞ってお伝えいたします。
「良いスーツを奮発して買った!」「オーダースーツを作った!」という方は、特に見逃せない内容になっていますよ✨
結論 スーツを長持ちさせる必須ルーティン
・スーツは1日着たら2、3日休ませましょう
・ハンガーにかける時は上着は太いハンガーにしましょう
・スラックスは折り目を整えてハンガーに掛けましょう
なぜスーツは1日着たら休ませなければならないのか?
「スーツは1日着たら2、3日休ませるのが基本ですよ」
とスーツを購入したことがある人は聞いたことがあるかもしれません。なんでだと思いますか?
答えは、湿気による生地のダメージを減らすためです。
実は、1日着用したスーツは体や外気から取り込んだコップ1杯分もの汗(湿気)を吸い込んでいます。そのまま毎日着続けると、湿気を含んだ生地に負荷がかかり、シワが取れなくなったり、型崩れが早まったりする原因になります。
つまり、休ませる=乾かすというイメージです。
2〜3日じっくり休ませることで、ウール本来の「復元力」が働き、シワも自然に伸びて生地が元の形に戻ってくれるのです。
型崩れを防ぐ「ハンガー」とスラックスの「折り目」の鉄則
お店ではお直しだけも承っておりますが、たまに驚くことがあります。
お直しに持ってくるお客様のスーツハンガーに掛かっているスラックスの掛け方が間違っていたり、ハンガーがクリーニングから帰ってきた針金のハンガーのケースが多いです。
「みなさんはスーツ用のハンガーに掛け替えていますか?」
針金ハンガーのような細いものだと、スーツ自体の重みを支えきれず、肩のラインがボコッと突き出て型崩れしてしまいます。肩パットも潰れてしまうため、肩の丸みが出なくなってしまいます。
スーツの見た目で大事なポイントは立体感です。
クリーニングから戻ってきたままや細いハンガーに掛けていると型崩れが起きやすくなり一気に安っぽく見えてしまいます。
大切なのが「厚みのあるハンガー」を準備することです。
人の肩の厚みに近い、しっかりした太さのあるハンガーに掛けるだけで、肩パットが潰れるのを防いでくれます。膨らみのある肩のスーツはくたびれた感を減らしてくれます。ぜひ用意しましょう。ハンガーの太さの目安は1番太いところが5㎝以上あると肩が潰れにくいです。
どんな感じのハンガーかイメージがつかない方は私のおすすめの厚型ハンガーを紹介致します。
スーツの型崩れを防ぐ、理想的な厚みの『高品質木製ハンガー』はこちらスラックスの正しい掛け方
スーツスタイルをより綺麗に見せるために不可欠なことはスラックスのプリーツライン(センターライン)がきれいに整っているかです。
お仕事から帰った後、なんとなくスラックスハンガーに掛けていませんか?お客様の中にはプリーツラインに関係なく2つ折りで掛けている方もいらっしゃいました。
おすすめは、「裾(すそ)を上にして吊るす」方法です。
まずは、もともと付いているスラックスのプリーツライン(センタープレス)に合わせて綺麗に畳みます。その状態で、裾部分を上にしてハンガーのクリップでつまんで吊るしてください。
こうすることで、余計なシワが入るのを防げるだけでなく、スラックス自体の重みがアイロン代わりになります。一晩吊るしておくだけで、日中に付いた膝裏などの履きジワを自然に伸ばしてくれるのです。
数日後、ピシッと折り目が戻ったスラックスに脚を通すのは、最高に気持ちがいいですよ!
実は逆効果?スーツのクリーニングは「出し過ぎ注意」です
「汚れたらすぐクリーニング」が正解だと思い込んでいませんか?
実は、スーツはクリーニングに出しすぎないほうが長持ちします!
一般的なクリーニング(ドライクリーニング)は石油系溶剤を使うため、ウールが本来持っている大切な「油分」まで奪い去ってしまいます。 その結果、生地がパサついたりツヤがなくなったり、さらには仕上げの工程でかかる高熱が繊維を平たく潰してしまい、「テカリ」の原因にもなるのです。
テカテカのスーツを着ている人を見ると、まだ買って間もないのに使用感が強く見えてしまいます。
クリーニングの目安は、「シーズンに1〜2回」や「衣替えの時だけ」が理想的です。年間で3〜4回程度になります。
食べこぼしなどの緊急時以外は、私自身もほとんど出しません。 これまでご紹介した「休ませる」「正しく掛ける」という日常のケアこそが、何よりのメンテナンスになるのです。
簡単な汚れは、少し硬めのブラシでブラッシングでこまめに落としましょう。家庭で洗濯できるスーツであれば洗濯を優先させましょう。臭いが気になる方も休ませることで少し落ち着きます。
結論 シューズを長持ちさせる必須ルーティン
①シューズは1日履いたら2〜3日休ませましょう
②脱いだ後にシューキーパーを入れて型崩れと湿気を取りましょう
1日履いたシューズは型が崩れています。
1日履いた靴は、革が想像以上に水分(汗)を吸っています。これをしっかり乾かさないと、イヤな臭いや型崩れ、さらにはカビの原因にもなってしまいます。
そこで大事なのが、履いた後の簡単なメンテナンスです。
一番のおすすめは「シューキーパー」を使うこと。
初めて聞く方もいらっしゃるかもしれませんが、靴の形を整えるための専用の道具(型)のことです。
使い方は簡単で、脱いだ後の靴に入れるだけなので手間がかかりません。これだけで、歩く時に付いた「履きジワ」をピンと伸ばし、靴を新品のような綺麗な形に戻してくれます。 さらに、木製のシューキーパーなら、靴の中の湿気も吸い取ってくれるので匂いも抑えてくれますので一石二鳥ですよ。
私自身も毎日使っています!毎日革靴を履いている者として自信を持っておすすめいたします。
私が日々使っているシューキーパーはこちらです。よかったら試してみてください。痛んでからでは間に合いません。大事な革靴の保管や普段使いの革靴の革崩れ防止に用意してください
靴の型崩れとニオイを防ぐ!愛用中のウッドキーパーをチェックするまとめ
今回ご紹介したルーティンを振り返ってみましょう。
- スーツは中2〜3日空けて、湿気を飛ばしながら休ませる
- 厚みのあるハンガーを使い、スラックスは裾を上にして吊るす
- クリーニングは出しすぎず、日々のケアを優先する
- 靴を脱いだらシューキーパーを入れ、湿気と型崩れを防ぐ
ひとつひとつは、帰宅後のたった数分で終わることばかりです。
しかし、この「当たり前」の積み重ねこそが、あなたの大切な一着を、そして仕事に挑むあなた自身のシルエットを、いつまでも美しく保ってくれます。ぜひ、今日からひとつだけでも始めてみてください。
ハンガーやシューキーパーは1個1,000円〜2,000円かかります。
ですが長い目で見るとクリーニングに出す回数が減ったり買い替えのサイクルを遅らせたりすることができるので経済的です。気に入ったものを長く使うそれこそが洋服にとって一番良いことではないでしょうか。今回はあまり時間と手間が掛からない方法をお伝えしました。機会がありましたらさらに細かいお手入れ方法等もお伝えできればと思います。


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